タスマニア再発見

豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
当社代表の千々岩 健一郎が同紙に連載する新しいコラムです。
タスマニアの魅力を新しい切り口で紹介するこのコーナーをどうぞお楽しみください。

第22回日豪プレス 2010年6月号掲載 ヘリテージ街道とロスブリッジ

州都ホバートとロンセストンを結ぶ幹線道路ミッドランドハイウエイは、19世紀の半ばに完成した歴史ある街道だ。
シドニーに次いで、豪州で
2番目と3番目に古いこの2つの町の間を最初に縦断したのは1807年ごろ、そして最初の馬車による運行システムが導入されたのが1832年。当時は早くても20時間を要したそうだ。このような馬車による運行には、時間もかかるが多くの人力と馬が必要だ。途中、馬車馬を休ませるための宿場村が作られ、現在でもこのハイウエイの途中に入植時代の面影を強く残す村や集落が数多く残っている。ミッドランドハイウエイが、「ヘリテージ街道」の名前で呼ばれるようになったのはこんな理由からだろう。
今回は、こんな村のひとつロスとその村の入り口にかかるロスブリッジの話をしよう。

この街道を完成させるのに最も困難だった理由のひとつが川である。ロスブリッジはミッドランドのマクワリ川にかかる橋で、現在のものは1836年に完成した。最初は現在の場所から330mほど南に1822年に架けられたが洪水によってダメージを受け新しい橋の架け替えが総督によって命令された。当時の最も有名なジョン・リー・アーチャーが設計したものの橋を架ける場所での意見がまとまらず工事は進まなかった。1832年になって現在の場所に決定されると共に、5つのアーチを3つに減らすという設計変更を行い計画がまとまった。そこから完成までは更に3年の年月がかかったが、それには2名の囚人の石工の力が大きく関与したという。この二人の囚人はこの橋の建設への貢献が認められてその後自由の身となった。
ロスブリッジは砂岩造りの美しい橋である。ものの本によれば、「世界で最も美しい」といわれたこともあるらしい。アーチの側面に彫られたレリーフはケルト族のシンボルの動物やこの橋の建設に関与した人々で、この橋の大きな特徴だ。豪州では現存する3番目に古い橋で、橋の両側面の中央部に書かれているローマ数字(MDCCCXXXVI)は完成した年号1836を意味する。

今回は、村の中まで筆が及ばなかったけれど、ロスヴィレッジは古い楡の並木と入植当時の建物の立ち並ぶ古びたいい雰囲気の村だ。新しいハイウエイは村の中を通らずバイパスで抜けていくため隔離された場所になっている。日本人に有名な魔女の宅急便のモデルのパン屋さんといわれるRoss Bakery Innの建物も、元は1832年に造られたヘリテージ街道の馬車宿のひとつである。
ベーカリーの前の楡の木の下のテーブルに席をとって、午後のお茶を楽しみながらこの村の歴史に思いを馳せよう。

上の写真:左から ロスブリッジ3態 
下の写真:左から ロスベーカリーイン、ロス村の楡並木、村の戦争記念碑とコミュニティホール


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