タスマニア再発見

豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
当社代表の千々岩 健一郎が同紙に連載する新しいコラムです。
タスマニアの魅力を新しい切り口で紹介するこのコーナーをどうぞお楽しみください。

第36回日豪プレス 2011年8月号掲載  野鳥と白ワラビー ブルニー島

ホバートの港からダーウエントを下った河口に長細い島がある。 最近、この島の南岸を高速ボートで楽しむエコクルーズ(アドベンチャークルーズ)で一躍人気の出ているブルニー島だ。 この島には、ホバートから車で40分のケタリングの港からフェリーに乗って渡る。日帰りでも行って来れる島だが、なかなかどうして島内の移動には結構時間がかかる。それもそのはず、島の長さは南北でおよそ100kmにもなり、フェリーの時間に間に合わせようと未舗装道路をすっとばして事故を起こす輩が多いためかレンタカー会社によってはこの島への出入りを禁止しているほどだ。ブルニー島への訪問は日帰りではなく是非泊りがけで訪問してほしい。快適なキャンプサイトも数多く設けられているので、キャンプ地としても人気のスポットだ。
まず見所の最初は、北島と南島をつなぐタスマニアで最長の地峡「The Neck|。車を止めて小高い丘を登ると360度を見渡せるTruganini Lookoutがある。ブルニー島で生まれて1876年に最後のタスマニア・アボリジニとして亡くなったトルカニニの記念碑があるのでこの名前で呼ばれている。このネック周辺にはフェアリーペンギンとミズナギドリのコロニーがあって、夏の夕暮れ時に訪問するとそれらの帰巣の様子を観察することができる。

アドベンチャーベイは、この島の中心の町で、周辺に宿泊施設、食料品店、レストラン、クルーズの発着場所などがあって島での生活には不可欠の場所だ。同時にこの入り江は昔から数多くの海洋探検家が立ち寄り錨を降ろした場所になっている。この島の名前も、1792年に訪問したフランスの提督Bruni D'Entrecasteauxに因む。有名なキャプテンクック、フリンダース、ブライなども訪れており、これらの探検家たちの資料を展示した博物館もある。

最後のポイントは、島の最南端ブルニー岬の高台に立つ灯台だ。この島の南端部一帯は、South Bruny 国立公園になっていて、海岸線には切り立った荒々しい断崖が続いている。灯台の建物は古く、入植から間もない1838年に、この付近での遭難を防ぐ為に囚人たちの手によって造られた歴史ある建造物である。この灯台岬はぜひとも訪れてほしいポイントであるが、ここからフェリー乗り場のロバーツポイントまではいくら急いでも一時間はかかる。日帰りの場合は要注意。
最後に、この島で宿泊した場合は是非とも白いワラビーたちとの対面をお忘れなく。 アドベンチャーベイ周辺の草原では暗くなるとともに真っ白なワラビーたちの小集団が登場してくる。ブルニーはまた野鳥の観察に適した島としても人気がある。

上の写真:左から 島に渡るフェリー、ネック展望台からの眺望とトルカニニの記念碑
下の写真:左から アドベンチャークルーズ、ブルニー岬の灯台、白ワラビー


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