タスマニア再発見

豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
当社代表の千々岩 健一郎が同紙に連載する新しいコラムです。
タスマニアの魅力を新しい切り口で紹介するこのコーナーをどうぞお楽しみください。

第52回日豪プレス 2012年12月号掲載 夏の風物詩 ラベンダーファーム

北の町ロンセストンから車で1時間、ナボーラにあるブライドストー・ラベンダーファームはその面積44haで世界一の規模といわれている。しかし、このファームの最大の特徴は、その面積の大きさよりも、その花の純粋性にあるようだ。花の純粋性とは、なかんづく、この花から採れるオイルの香りや鎮静効果などの効力の優秀性をさしている。

このファームの歴史は、1921年栽培技術を持ったロンドンの調香師デニー氏とその一家が、本場フランスの真正ラベンダーの種子とともに入植したことからスタートする。ここで栽培されているラベンダーは、フランスアルプスに起源を持つ香料としての価値の高いLavandula angustifoliaという種類で、デニー氏は、現在のナボーラに近い北部リリーデールに最初のファームを作ってこのラベンダーの品種改良とともに純粋性の保持に努めた。ラベンダーは、品種間の交配がすすみやすく、その純粋性を保つのが難しいため周囲に影響のある植物の少ないこの場所を選んだのだ。その後、1947年により隔離された現在のナボーラの場所に移動して拡張を行い、1970年のリリデールの閉鎖と共に現在に至る。このタスマニアでのラベンダー生産を継続して、なんと90年以上の歴史を持っていることになる。

この農場のラベンダーが満開を迎えるのは12月から1月。オイルの抽出に適した熟度になる1月から収穫が始まって、伝統的な手法でオイルの生産が行われる。独自の工夫で作り上げたハーベスト用のトラクターが、穂先の花のみ刈り取り、大きなドラムに入れて蒸し上げオイルを取り出す。このシンプルな蒸留行程を経て、純粋なアロマオイルに生まれ変わる。1ヘクタールの畑から採れる花の量はわずかに5トン、そしてこの5トンの花から採れるオイルは更にわずかな40kgにすぎないのだ。この稀少な価値の芳香オイルは日本を初め世界各国に輸出されているが、もちろん農場に敷設するショップで購入することができる。総生産量の85%は輸出、約15%が国内向けだが、国内向けにはオイルのみではなく場内で乾燥したドライフラワーや、オイルを加工したハンドクリームなども人気がある。ラベンダーの効能は、くつろぎの効果。頭痛や心配、不眠など現代人のストレスを抑えるのにまさにピッタリの香料なのだ。

紫色のラベンダーが見渡す限り一面に広がる風景は、間違いなくタスマニアの夏の風物詩のひとつ。この時期、タスマニア北部への旅を予定されている方は、ぜひとも忘れずにお立ち寄りください。

上の写真:シーズン真っ盛り12月後半ごろのファーム
下の写真:花畑と収穫の様子


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