タスマニア再発見

豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
当社代表の千々岩 健一郎が同紙に連載するコラムです。
タスマニアの魅力を新しい切り口で紹介するこのコーナーをどうぞお楽しみください。

第67回日豪プレス 2014年3月号掲載 色彩と文化の融合 サラマンカマーケット

世界の名だたる旅行ガイド・ロンリープラネットの「世界で訪れるべき都市ベスト10」のひとつとしてホバートが取り上げられたのは2013年のことである。「聳え立つウエリントン山の麓、ダーウエントの河岸に広がる安息の地は今や豊かな文化の融合の場を主張し、それは毎週土曜日、有名なサラマンカマーケットによって具現化される・・・」と同誌の公式の発表文書にありました。新設のMONAや、改装なったTasmania Museum & Art Galley などもその選択要因に大きく寄与しているものと思いますが、やはりこの土曜恒例のオープンマーケットほど、様々な文化と培われた個性を演出している場はないでしょう。

サラマンカ通りは、ホバートのウオーターフロント、プリンセス埠頭に隣接し19世紀初頭の捕鯨の港として栄えた時代の雰囲気を強く残した場所。当時、鯨油の倉庫として使われた3−4階建ての砂岩造りの建物とプラタナスの並木が通りに沿って立ち並び、かなたにウエリントンの山頂が展望できる歴史的なスポット。サラマンカマーケットは、この通りを舞台に毎週土曜日、午前8時半から午後3時まで開催される恒例イベントである。1972年、ホバート市の一議員の提案で始められた最初のマーケットはわずかに12の出店だった。それが年々発展し、現在はおよそ300店舗、毎週の集客は25000人から4万人の規模にまで拡大している。

販売されているものは、野菜果物蜂蜜などの食材から、芸術品、骨董、木工品、ガラスや陶器の工芸品、布製品、植木、種苗、レストランにワイナリーさらに大々的に演奏する民謡グループや片隅でバイオリンを奏でる子供の小遣い稼ぎまで多岐に渡る。マルチカルチャーの国オーストラリアを象徴するように世界各国の文化の香りのする品物もあるが、同時に手造りの作者の工夫や個性にあふれたものも多い。陳列されているものの色彩のバリエーションの豊かさには歩いているだけで目を奪われる。季節の切花、ラオスのおばさんの野菜売り、カラフルな帽子や靴下の露店、大きな木箱にいっぱいの採れたてリンゴなどなど、思わずカメラで写し取りたいシーンがあふれている。これからタスマニア旅行の計画をされる方は、是非とも土曜日の一日、ホバートでの自由時間を取れるように計画してはいかが?すべての出店を一巡するだけで、おそらく2時間はかかるでしょう。午前はマーケット、午後からはダーウエント川のクルーズ船に乗って、まだまだ人気の続いている「MONA」の美術館を訪れてみてはいかがでしょうか?

上の写真:左から マーケット全景、メインの通路、色彩豊かな店舗の様子
下の写真:名産の蜂蜜と季節の果物や野菜も色彩感が豊かです。


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