タスマニア再発見

豪州国内で毎月発行されている日豪プレス紙と同時掲載でお送りする新特集
当社元代表の千々岩 健一郎が同紙に連載するコラムです。
タスマニアの魅力を新しい切り口で紹介するこのコーナーをどうぞお楽しみください。

第77回日豪プレス 2015年1月号掲載 野生のユリ クリスマスベル

先月のワラタに続いて、今回もタスマニアの季節のワイルドフラワーを紹介します。ワラタほど目立った存在ではありませんが、オレンジのあでやかな色合いを持ったユリの花:クリスマスベルは、図鑑の表紙にも登場する夏を代表する花です。同属の近似種が他の州にもあるようですが、この種はタスマニア固有種(Blandfordia punicea)。クリスマスベルの名前が示す通りクリスマスの頃から1月の中旬ごろがベストシーズン。高さ50センチ程度の茎の先からいくつかの釣鐘状の花が垂れ下がって咲きます。鮮やかな赤みを帯びたオレンジ色に加えて、先端内側に黄色の花弁が顔を出して、地味な花の多いタスマニアのワイルドフラワーの中では、ワラタと並んで非常に目立つ存在です。

昔、国立公園局のレンジャーからこの花は珪岩の岩場を好んで咲くのでロッキーリリーの別名があるというのを聞いたことがあります。珪岩というのは、10億年以上も前の堆積岩が熱変成して出来た変成岩で、タスマニアの特に西部に広く分布しています。同時に雨が多いという環境条件が、まさにこの花がタスマニアの西部地域のみに限定して見られる理由なのでしょう。
この花を観察するのに最も適した場所は、やっぱりクレイドルマウンテン国立公園です。ワラタのように公園内の各所に咲いているわけではないので、見つけるには少し注意して歩く必要があります。クリスマス前後という時期でうまくタイミングがあえば、ダブ湖周遊サーキットの中ほどにある岩場に張り出して設けられた木道の付近に咲いているはずです。この岩盤が珪岩で、この岩の割れ目に根を張っている数株のクリスマスベルが眼前で観察できます。
同じクレイドル国立公園では、クレーター湖周辺のトラック沿いもポイント。火口のような湖を取り囲む岩盤も同様の珪岩地質で、この時期ハイキングの途中で湖畔で休憩したときには湖岸の岩盤の付近にオレンジのベルが無いかどうか探してみてください。
もし、クレイドルに加えてさらにタスマニアの西海岸まで足を伸ばすという方であれば鉱山博物館のあるジーハン付近のハイウエイ沿いで、この花が大群落を作って存在している場所があります。この地域は標高が低いために12月上旬から咲き始めて条件がよければ1月の中旬ぐらいまで見ることができます。
ワラタとは異なり、なかなか簡単には見つけることの出来ない花ですが、もし見つかるとその喜びは大きい。

上の写真:クリスマスベルの花 三態
下の写真:珪岩の岩場にある植物:クリスマスベル、ミリガニアエバーラスティング、ファガス


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