数多の世界一を輩出し、どんなスポーツでも強豪国と呼ばれるオーストラリア。昨年、日本で世界大会のあったラグビーを始め、ワールドカップ予選で当たるサッカー、水泳やテニスなどなど個人・団体に関わらずその強さを発揮しています。多くの人が日常的にスポーツを嗜み、プロリーグも盛ん。日本ではまず目にすることが無いような競技でもプロ化がされていたりします。今回はそんなスポーツのお話をしましょう。

オーストラリアの四大スポーツ

「一番人気のスポーツは？」よく聞かれる質問なのですが、意外に答えに困ります。オーストラリアには四大スポーツと呼ばれ観客動員数が圧倒的に多いスポーツがあり、人気スポーツといえば普通はこれらになりますが、実際の競技人口と観客動員数が大きく違うのです。例えば、ラグビー。プロチームは絶大な人気を誇りますが、その競技性の為に一般市民の間では殆どプレーされていません。あんな大きな体でぶつかり合っていたら怪我人続出ですよね。逆にプロ化が遅かったサッカーは、ボール一つでどこでもできるので老若男女問わず競技人口も一番多いと言われています。ようするにプロとしての人気とプレーをする人気に隔たりがあるのです。まずは四大スポーツをご紹介。

１．オーストラリアンフットボール

AFL、オージールール、フッティなどなど様々な呼び名がありますがオーストラリア独特のスポーツ。一言で形容するのは難しいですが、ラグビーとサッカーと喧嘩を混ぜた感じとよく言われます。クリケットと同じオーバルと呼ばれる円形のグラウンドを使い、両端にある長短二対のポールがゴールになります。非常に荒っぽいスポーツですがラグビーのようにぶつかり合いがメインではなく手軽にプレーできるため、子供たちや若い世代にも人気で競技人口でも上位に入ります。年間動員数は７百万人以上で断トツの一位。ちなみに選手は基本的に細マッチョで何故かイケメン揃い。そのため女性人気もぶっちぎりの一位だとか。

２．ラグビー

ラグビーには実はリーグとユニオンの2種類があります。起源は同じで、ルールなども似通っていますがリーグの方が人数が少なくスピーディな試合運びが特徴です。両方プロがありリーグはNRL、ユニオンはそのままラグビーといわれています。どちらもタックル等の激しいプレーが必要なので、筋肉モリモリのガチマッチョ系が主流。そのためプレー人口は少なく他の競技の半分ほど。日本で行われた世界大会はユニオンの方ですね。オーストラリアではリーグの方が圧倒的に人気があり、カンガルーズと呼ばれる代表チームは1954年から始まった世界大会14回中11回優勝と圧倒的な強さを誇ります。ユニオン代表はワラビーズと呼ばれますが確かにこちらの方が弱そう…毎年冬に行われるNRLのQLD対NSW州選抜はState of Originと呼ばれ国内でも最も大きなスポーツイベントの一つとなっています。

３．クリケット

耳にしたことはあるけど、全然ルールが分からないという方も多いクリケット。野球の原型ともいわれますが、今では全く別物の競技。イギリスの影響が強いCommonwealth各国では人気が高く、実は世界で2番目に競技人口が多いとも。長くなるので省きますが、投げて打って走るというのは野球と一緒。一番の違いはやはり試合時間の長さでしょう。テストマッチといわれる国際公式戦になると3・4日続くことも普通。選手はもちろん観客も忍耐が必要となるので、最近では時間短縮の為に投球数を制限したT20やOne Dayなどのルールが用いられています。プロの人気はもちろん、シンプルなプレースタイルなので子供から大人まで楽しめます。プラ素材のセットでするビーチクリケットはこちらの夏の風物詩のようなものです。

４．サッカー

2004年から始まったプロサッカー、A Leagueの発足とともに競技人口を伸ばし、今では団体競技人口No1。ワールドカップ出場等で認知度をあげ、多くのオーストラリア人選手が国外でも活躍しているうえ、往年の名選手を招聘することで益々人気をあげています。他にもボール一つでできる、芝生のグラウンドがそこら中にある、海外からの移住者もルールを知っているなどある意味サッカーをする環境が整っているとも言えます。競技人口が多いのでアマチュアクラブも多く、レベルや年齢に合わせたチームに気軽参加することが出来ます。冬の代表スポーツといっても良く3月～9月頃の週末には各地で地元のシーズン戦が繰り広げられています。

タスマニア紀行

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